鍵盤楽器曲のト短調フーガの主題が長い傾向にあるのは

標記件、要するに、ミーントーン(中全音律)の音程と合致するからであろう。

バッハの有名な小フーガBWV578(オルガン曲)、ト短調トッカータ(BWV915)のフーガ、快適調律鍵盤曲第二巻のト短調フーガおよびその参考曲としてのラインケンのト短調フーガ、フレスコバルディ作曲とも言われる作曲者不明のト短調フーガ(注1)、などの主題はいずれも長大である。

 

(注1)音楽之友社 バロック・アルバム2 15名作集の第7曲目、第5曲目